コラム

2024 年 版

旅の思い出を残そう

 新型コロナウイルス感染症が2023年5月に5類感染症に位置付けられ、コロナ禍の3年間で感染対策のために観光地におけるシステムのデジタル化(自動チェックインやキャッシュレス決済など)も進み、「旅に対するハードルが少し下がった」と感じられている方もいらっしゃるかと思います。久しぶりに家朕やお友だちと旅行をされる方も増えてきていますね。楽しい旅の思い出をぜひ残してみませんか?

著者・イラスト:石井陽子

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★下調べから旅行はスタート

★下調べから旅行はスタート

 旅に対するハードルが下がったと感じているのは、私たちがん患者だけではなく、国内外の旅行客も同じだと思います。最近では、大型のレジャー施設だけでなく、コロナ禍で生活や価値観が変化したために「自然に癒される旅」も人気のようです。感染リスクを抑えるだけでなく、がん患者として安全安心な旅のために、しっかり下調べをしておきたいですね。

 私の罹患後の旅行デビューは同じ患者さん仲間とでした。事前に行きたい所をピックアップして、無理のない旅程で行けるかなどを調べているうちに【旅のしおり】のようなものが出来上がりました。しおりを見ているだけで「旅行に行ける」という喜びと「これなら大丈夫そう」という安心感があったのを覚えています。また、患者同士ということで「体調が悪くなった時は無理せずに旅程を変更しよう」と事前に話し合っておいたのも良かったと思います。

★写真を撮ろう

★写真を撮ろう

 治療で体形が変わったり、脱毛したりすると写真を撮られるのが嫌になるかもしれませんが、せっかくの旅」行ですから、素敵な景色や旅の仲間と一緒に写真撮影をしておくと良い思い出になると思います。最近は、顔色の調整や美肌効果などのスマホアプリもあるので、お肌が気になる時は使ってみると良いかもしれません。ただし、美肌効果はやりすぎると別人になるので注意が必要ですが…(笑)また、旅先なので気取らずに変なポーズをとってみると、意外と容姿の変化なんて気にならないくらい楽しい写真も撮れますよ!私たちは、「治療を頑張った私たちには怖いものなどない!」というノリでいろんなポーズをとりました(笑)また、罹患後は足元の小さな花も愛おしく感じるようになり、「頑張れ」という一言をかけながら写真を撮ったのも良い思い出です。

★思い出の品をゲット!

★思い出の品をゲット!

 旅の思い出というと、お土産をイメージされるかもしれませんが、施設のパンフレットやチケット、お料理のお品書きなども思い出として持ち帰るのも良いですね。お料理の映え写真だけでなく、美味しそうに食事をする姿を撮ったり、食べている時に大笑いしたエピソードなどを書き留めておくのも良いと思います。以前、まずはお料理の写真を撮って、「美味しそうね~!どれから食べよう…」と話している間に、既に半分以上食べていた友人がいて、料理が半分になった友人のお皿の写真を撮ったのですが、後から見ても「どんだけ早いのよ~!」と笑えます。ささいなことでも旅先では貴重な思い出ですから、いろんな形で残しておきましょう♪

★楽しかった思い出を共有しよう

★楽しかった思い出を共有しよう

 撮った写真をそのままにしておくと、せっかくの思い出も忘れてしまいがちです。クラウドで写真共有したり、プリントアウトしてフォトブックを作るのもいいですね。行く前に作った旅のしおりに、パンフレットやチケットと一緒に貼ると、立派な旅の思い出アルバムになります。もちろん、撮った時のエピソードを添えるのも忘れずに!

 旅を安心安全に楽しむには、コロナ禍と変わらず、検温・消毒・体調チェックといった基本的なことは忘れないようにしたいですね。服用しているお薬は少し多めに持参、健康保険証やお薬手帳も忘れずに。スマホのお薬手帳アプリも便利です。体調優先で素敵な旅を楽しんでくださいね!

著者プロフィール

石井陽子

がんサバイバー
キャンサー・ソリューションズ株式会社勤務

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※本コラムコーナーでは「ピンクリボンのお宿」冊子に過去掲載したコラムを再編集し、ご紹介しています。
※無断転載禁止

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